第21回 JISARTシンポジウムに参加してきました。2024.06.02

昨日のJISART看護教育セミナーの講師に引き続き、2日目は「第21回 JISARTシンポジウム(広島開催)」に参加してきました。

シンポジウムでは、まずワールドシアタープロジェクトの代表の方から、カンボジアの子ども達に映画を届ける仕事をしながら続けた不妊治療のエピソードについてお話がありました。その中で私が印象に残ったキーワードは、夢を追う時の3つのAのお話です。
3つのAとは「あせらない。あてにしない。あきらめない。」不妊治療のお話ではありましたが、通常の仕事にも通じる大切な講演を聞かせていただきました。

また、ドナーリンクジャパンの仙波先生からは、日本国内と海外での「出自を知る権利」についての法制度の違いや、クイーンズランド州(豪)や、ニューヨーク州(米)での法案の検討状況などの講演がありました。
そのあと、ドナーリンクジャパン設立経緯のご説明の際に、提供精子で生まれた石塚幸子さんとの出会いのエピソードもお話され、そのお話の中で「子どもは小学生では止まらない、成人になり老人になる。AIDは、その子どもが生涯にわたって幸せになる治療にしなければいけない」とお話された部分が心に残りました。自分の子どもが成人になり結婚をしていくときに、子どもに幸せだと思ってもらえるために、「私は今なにをすべきか」を考えさせられる講演でした。

さらに、東京リプロダクティブカウンセリングセンター代表の平山先生からは、「保険診療時代における心理支援はどうあるべきか」についてお話いただきました。平山先生ならではの保険制度に対する厳しい言葉を使いながら、大きな期待を寄せている「平山節」が印象的でした。

どの講演も大変勉強になりましたし、医師も看護師もカウンセラーも、皆さん当事者のこと必死に考えてくれている姿勢が伝わってきて「人が人を助けるために同じ方向を向いている現場っていいなー」っと温かい気持ちになれるシンポジウムでした。

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