2025年10月18日、はらメディカルクリニック主催の「絵本作成会」にて、AID当事者支援会代表・寺山夫妻が講演を行いました。
(主催サイト:はらメディカルクリニック)
■ 告知のハードルを、家族の学びの時間へ
提供精子で子どもを授かった親にとって、告知(テリング)は「大切だとわかっていても、どう話せばいいかわからない」と感じる大きな壁の一つです。 はらメディカルクリニックでは、そうした親の不安に寄り添いながら、年に一度「絵本作成会」を開催しています。これは子どもへの告知を安心して行えるよう支援する画期的な取り組みで、寺山はその想いに共感し、毎回ゲストスピーカーとして参加しています。
今回の講演では、寺山家族――6歳と2歳の2人の娘への年齢別告知の実体験を紹介しました。
「どんな言葉で伝えたのか」「拒絶されたときどう対応したか」「兄弟姉妹ができたとき、どう説明したか」など、実際の会話や子どもの反応を具体的に語りながら、親が“構えるのではなく、日常の中で自然に伝えていくこと”の大切さを伝えました。
参加者の皆さんからは、
「タイミングや伝え方よりも、日々どう関わって信頼関係を築くかが大事だと気づきました」
「各年齢でどんな反応があったのか、実体験を聞けて不安が和らぎました」
「精子提供で生まれた子どもの親の話を直接聞ける機会は貴重。年齢別の話がとても参考になりました」 といった感想が多く寄せられ、参加者一人ひとりが自分の“これからの告知”を考える時間になりました。
寺山は講演の最後にこう語りました。
「告知とは“真実を告げること”ではなく、“家族の物語を語ること”です。子どもが生まれてくれた喜びを、どう言葉にのせて伝えるか。それが告知であり、家族の絆を深める一番あたたかな時間になるのです。」 その言葉に、会場全体が静かにうなずき、涙をぬぐう姿も見られました。
この日、たくさんの「家族の物語」が静かに生まれていたと思います。
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